M&Aの相談前に、数字、契約、設備、人員、許認可、希望条件の所在を確認しておくと話を進めやすくなります。飲食店オーナー向けに30項目を一覧で整理します。
1〜10:数字と費用の根拠を確認する
チェックは、全項目を「問題なし」にするためのものではありません。資料あり、確認中、未整理に分け、保管先と担当を記してください。数字は同じ期間と集計範囲でそろえ、推測で埋めないことが大切です。まず次の十項目から、現在の営業と資金の姿を確かめます。
例えば、月商は分かるが配達手数料が分からない場合、売上を減らして推測せず、サービスの明細を確認する予定を記します。これは仮定の例です。利益の見込みや売却価格を保証する一覧ではなく、相談で確認する事項を見つけるために使ってください。
- 直近12か月の店舗別売上と営業日数
- 曜日・時間帯別の売上と客数
- 店内・持ち帰り・配達別の売上
- 食材原価、棚卸、廃棄の記録
- 給与、シフト、家族の手伝い
- 家賃、光熱費、手数料等の費用
- 決算書・申告書と月次資料
- 借入、リース、未払の残高
- 税金・外部費用・精算の確認先
- 閉店費用と営業継続中の資金
11〜20:物件・設備と取引の対象を確認する
次に、何を譲るかと、買い手が営業を続けられる条件を確認します。会社名義と個人名義、所有とリースを分け、契約の期限や確認先を記してください。許認可は営業内容と取引の形式に合わせて所管窓口へ相談し、名義を変えるだけで済むと一括で判断しないようにします。
仮定の例として、厨房機器が店内にあってもリース会社の所有なら、設備一覧へ所有者と契約を記し、必要な手続きを確認します。貸主や本部等への相談も、売り手の意向だけで確定しません。回答日、条件、未完了を記録し、資料で確かめられる事実と希望を区別してください。
- 譲る資産・契約と残すものの一覧
- 資産の所有者と会社・個人の区別
- 賃貸借の名義、期間、更新条件
- 貸主等への承諾・再契約の確認
- 保証金、原状回復、保証の扱い
- 厨房設備の稼働と修繕履歴
- リース・借用品の承継条件
- 営業許可・届出と営業内容
- FC・仕入れ・決済等の契約
- 屋号・写真・アカウントの権利
21〜30:人員・引継ぎと相談の希望を確認する
最後に、店主が退任した後の運営と、本人が希望する出口を整理します。従業員の意向を推測せず、取引の形式に応じた説明や手続きを確認します。予約や顧客情報は、目的と必要な範囲を管理して扱ってください。売却を決めていない段階でも、準備できることと、相談して判断することを分けられます。
一覧を相談へ持参するときは、全ての原本を初期打診へ渡す必要はありません。まず所在、概要、開示できる段階を示します。希望時期や価格だけを先に固定せず、閉店・継続等の別案、準備期間、未確認事項を合わせて話し合ってください。秘密保持と本人の了承を確認しながら、必要な資料を順に揃えます。
- スタッフの役割と本人の希望
- 雇用条件と必要な説明の工程
- 店主が担う業務と代替体制
- レシピ、仕込み、発注の手順
- 確定予約、前受金、食事券
- 顧客情報の目的と管理方法
- 常連・地域への告知の方針
- 引継ぎ勤務の担当、期間、条件
- 希望時期、優先条件、譲渡理由
- 家族の意向と継続・閉店等の別案

