デリバリーやテイクアウトの比率が高い店舗では、店頭売上以外の注文経路、手数料、顧客データも確認対象です。収益構造と運営資産の整理方法をまとめます。
店内・持ち帰り・配達の採算を分ける
売上は店内、店頭の持ち帰り、自社注文、配達サービス等に分け、商品、注文数、客単価を揃えます。配達の入金額は、手数料や返金等が引かれた後の場合があるため、売上と混ぜないでください。プラットフォームの明細と会計を照合し、食材、包材、サービス手数料、広告、値引きの負担を経路ごとに整理すると、収益の違いが見えます。
仮定の例で、配達注文の売上1,500円に対し、食材450円、包材100円、手数料450円なら、それらを差し引いた額は500円です。人件費や家賃、広告等はまだ残ります。同じ商品が店頭でも売れている場合、同じ粗利として集計しないようにします。実際の料金や負担は契約と明細で確認し、仮定の比率をサービスの共通条件と考えないでください。
注文のピークと、厨房の処理能力を確かめる
注文が集中する曜日・時間帯、準備時間、受渡し、キャンセル、返金、クレームを記録します。店内営業と並行すると、配達の注文が厨房を圧迫する場合もあります。買い手には、注文上限、メニューの停止判断、受取場所、配達員対応、包装担当を説明してください。注文数が伸びることと、無理なく利益を残せることは別に確認します。
資料には、注文履歴、シフト、メニュー別原価、包材の仕入れ、調理時間、設備を含めます。仮定の例として、昼に店内30食と配達20食を同時に作る店なら、担当者が一人減った場合の受注数を試します。現在の人員が揃うときの実績を、引継ぎ後の売上へそのまま使わず、買い手のスタッフと設備で対応できる条件を示します。
販売経路とアカウントの承継を個別に確認する
配達サービス、決済、SNS、予約、写真素材等について、契約当事者、管理者、登録情報、入金口座、利用規約を一覧にします。アカウントや評価をそのまま譲れるとは限らないため、各サービスの窓口へ必要な手続きを確認してください。顧客情報は、取得目的、必要な範囲、管理を確認し、パスワードと一緒に全データを渡す方法は見直します。
引渡し日には、旧注文の返金、新注文の入金、問い合わせの担当、メニューや店舗情報の更新を合わせます。表示上の売上が継続していても、アカウント切替で営業が止まる可能性を工程に入れてください。買い手が使える経路と、再設定が必要な経路を分け、アプリ評価、導線、原価管理を資料と実際の運用で確認することが重要です。

